完成車メーカー

分析の結果、総投票数のうち、CD投票券による投票数は77万9090票。全体の約3分の2をCD投票券による投票が占めた。

 発売元であるキングレコード調べでは、投票締め切りの6月8日までの「Everyday、カチューシャ」の売上は約100万枚。CD投票券による投票は77万9090件だったので、“投票率”は約78%だったことになる。投票券を得るためだけに大量にCDを購入するファンの存在が指摘されていたが、純粋に楽曲を楽しむ目的のみで購入した人も少なくなかったことが明らかとなった。

 では、投票者の男女比と年代構成比はどうなっているのだろうか。アンケートによると、最も投票数が多かった層は10代男性で30.8%。約3分の1を占めた。次いで20代男性(18.4%)、10代女性(16.0%)、30代男性(12.5%)、20代女性(6.2%)と続く。CDを購入しない世代と言われてきた10代の投票数が高いことに、“AKBビジネス”の成功を改めて感じる人も多いのではないか。

 また今回の投票は、インターネットによって16日間及ぶ期間中、24時間体制で行われた。日付別投票数の推移を見ると、最も投票数が多かったのはCD発売初日の7万7260件(投票は発売日の前日、5月24日にスタート)。そこからいったん投票数が減り、締め切り日が近づく6月4日頃から再度上昇。最終日前日に7万3202件、最終日には7万2258件の投票があった。時間帯別投票数も集計すると、最も投票が多かったのは20時〜22時にかけて。夕食後や帰宅後の“自分の時間”を使って投票していることがわかる。

 調査を行った「政治山」は、「高い投票率を記録した要因として、何よりもファンによる強い支持が挙げられますが、その他の要因として、インターネット投票による貢献が挙げられます」「コアなファン層が10〜20代であるという前提はあるものの、若者の投票数の多さをみると、国政選挙や地方選挙における若年層の投票率向上を図る上では、投票手段としてインターネットを活用することは有効かもしれません」と総評している。

 確かに、自宅で好きな時間に1票を投じられるインターネット投票でなければ、投票数が116万票超まで伸びることはなかっただろう。その背景にはAKB48のファン層が、インターネットを使ってコミュニケーションを取ったり、ネットショッピングをしたりすることに抵抗のない世代だったことも投票率の高さにつながったと思われる。

投融資の条件は大盤振る舞いともいえるほど、柔軟だ。

 基本的には部品工業会の会員411社の紹介、推薦があれば投融資が可能となる。つまり、おカネは日本政策投資銀行が出して、目利きは部品工業会会員が担うのだ。

「これがなければ自動車が作れないという部品を作っている会社には投融資していきたい。これまでの日本政策投資銀行のファンドではできないようなところまで踏み込んでやっていきたい」(本野雅彦・日本政策投資銀行企業ファイナンスグループ課長)という。

 被災しているかは条件に入っておらず、外資系企業の日本の生産拠点でも構わない。数千万円規模の投融資も対象になる。

 さらに、中小企業向けの緊急保証制度を利用した融資をすでに受け、これ以上活用できない企業でも、必要不可欠な部品を作っている会社なら、このファンドを「活用してほしい」(本野課長)という。

 このサポートファンドは対象が広いだけではない。隠れた目的がある。電力供給のリスク低減だ。

 東日本大震災以降、完成車メーカーは、部品供給に関するリスクを分散させることに躍起になっている。今後、部品メーカーに対して、拠点の分散化や電力の安定的な確保などを求めていく。

 サポートファンドでは生産を海外移転するような場合を除き、用途にいっさいの制限がない。そこで、「今回のファンドの投融資を自家発電機の購入に充ててもらえればと考えている」(部品工業会関係者)というのである。

 規模や、緊急用か常時稼働かで価格は異なるが、「自家発電機は一つの工場に対して数千万円から1億円ほどあれば設置できる」(部品工業会関係者)。