体温調整

節電をしながら熱中症にならないようにするには、十分な水分補給が必要なのはもちろんだが、体温調整に効果的なグッズが数多く発売されているので、いくつか紹介してみよう。

 ご存知のとおり、首には血液が多く流れる太い血管「頸動脈」があるので、冷やすと効果的で、効率よく体温を下げることができるという。たとえば、「クールビットチューブ」というグッズ。非常に強力な吸水・吸湿パワー繊維「ベルオアシス」を使用しており、自重の80倍の吸水性能が長時間の気化熱冷却を保つことができるという特長を持っている。

 さらに、難燃性や消臭性能も持ち合わせており、作業の安全性と快適性にも優れているため、外出先や外での作業にも適している。生地はメッシュになっていて通気性も肌触りも良いし、デザイン的にもスカーフのように使用できるのが嬉しいところだ。

 次は「パッとCOOLネッククーラー」というグッズ。タオル状の製品なのだが、なんと振るだけで冷たさが蘇るというのだ。実験結果が公開されているので、簡単にご紹介する。

 1.「パッとCOOL」を熱湯に付ける

 2.熱湯から取り出した「パッとCOOL」を絞り温度を測定すると40.7度

 3.そのままパンパンと強く5回程度振る。それだけで、25.5度まで温度が下がった

 4.さらに2分後には22度まで温度が下がった

 5.そのまましばらく、首に巻きつけてみる

 6.当然ながら温度が上がった(測定温度26度)ので、もう一度「パッとCOOL」を5回程度振ると、なんと21.8度まで「パッとCOOL」の温度が下がってしまった
これには驚いた。事務所や工場の中だけでなく、外で仕事をされる方にとっても効果的な暑さ対策グッズといえるのではないだろうか。

 その他にも、「冷か朗」(つめたかろう)というグッズもある。こちらは首筋はもちろんのこと、「大椎」という風邪をひいて発熱したときにマッサージすると熱を下げる効果が高いと言われる「ツボ」を冷やすことが可能なため、さらに効果が高いという。

クールマックス」という綿の5倍の速さで汗を吸える繊維と「クールビットチューブ」でも使用されている「ベルオアシス」を組み合わせて作られているため、さらに熱中症対策に効果が期待できる。首だけでなく「ツボ」も冷やすという着眼点が素晴らしい。

 価格も「クールビットチューブ」は1780円、「パッとCOOLネッククーラー」は1890円、「冷か朗」(つめたかろう)は1890円と、リーズナブルなのも嬉しいところだ。

 節電に取り組んだために、熱中症になって死亡者が出るなどということは決してあってはならない。ぜひとも、今回ご紹介したグッズなどを利用して、熱中症に気を付けて欲しい。

日本の原発は13か月運転するたびに2〜3か月の定期検査を行なう。検査が終わると原子力安全・保安院がチェックし、それを受けて地元の市町村長と道県知事が了承したら政府が再稼働を認める、という流れになっている。

 法律でそう定められているわけではないが、慣習上そうなっている。ところが3.11以降は、定期検査を終えて再稼働するはずだった原発が、1基も再稼働できていない。地元のコンセンサスを得ることができないからだ。

 今や原発がある13道県の知事たちは、経産省はもとより官邸も原子力安全・保安院原子力安全委員会も信用できないから「再稼働にイエスといわない」という暗黙の了解ができている。

 このままいくと、来年5月までに日本の原発は54基すべてが止まり、再稼働のメドが立たない状況に追いこまれてしまう。

 その時は、東日本よりも西日本で問題が深刻化する。なぜなら、原子力の依存度は関西電力が45%、九州電力が42%、四国電力が41%と、東京電力の28%や東北電力の21%より、はるかに高いからである。

 とりわけ窮地に立たされるのは関電だ。現在、関電は四国電力から電力を買っている。四国電力は地元に産業が少なくて発電能力が余っているため、関電に売電しているのだ。ただし、実は今、四国電力は火力発電所を止めて原発を動かしている。

 ということは今後、原発が定期検査に入って再稼働できなくなったら、四国電力は自分が足りなくなるので、当然、関電に売電するのはやめる。すると関電は、ただでさえ45%も依存する原子力が止まる上に四国電力からの電力も来なくなり、目も当てられないような状況に陥ってしまう。