インストラクターにキャッチ

堆積物が見つかった巨大地下構造のサイズは、総延長70メートル、幅1メートル、高さ2〜3メートル。当初はヘルクラネウムの排水システムの一部と推測されたが、排水口は見つかっていない。

「トイレの排泄物やダストシュートに投棄されたゴミは、1カ所に集められ堆肥にされた」とウォレスハドリル氏は推測する。

 調査の第一段階は、段階的にふるいにかける作業から始まった。イギリス、オックスフォード大学のマーク・ロビンソン氏率いるチームは、まず目の粗いふるいで陶器や骨、次に目を細かくして木の実や種子など小さな物をより分けていった。「少しずつ段階を踏めば、より多くの情報が得られる」とウォレスハドリル氏は説明する。

人気の映画&テレビ番組「セックス・アンド・ザ・シティ」でも取り上げられ、サラ・ジェシカ・パーカーも体験。アメリカの主要テレビ局NBCやFOX、健康誌「Shape(シェイプ)」やロサンゼルスタイムス紙など、数々のメディアでも取り上げられ話題になっている。

 しかも、受講生の約75%が20代〜40代の女性だ。「何か楽しくてユニーク、しかも、チャレンジを求めているのが、冒険心が旺盛なこの年代の女性の特徴でしょうね」。こう話すのは、空中ブランコのエクササイズを提供する「Trapeze School New York(トラペズ・スクール・ニューヨーク)」のマネージャー、ブラッド・スミスさん。

 それでは、この空中ブランコには一体、どのような運動効果があるのだろうか。まず、腹部や背筋を鍛える体幹のエクササイズになるため、長く続けていると美しい筋肉がついた体型に仕上がるという。もちろん、懸垂のように空中ブランコいぶら下がるため、腕もしっかり締まるのだとか。また、目の前の空中ブランコに向き合うため、日ごろのストレスや心配ごとなどが忘れられストレス発散になったり、高所恐怖症の治療にもなるという。

 「レッスン中は常にアドレナリンを放出し、とても楽しい時間を過ごすため、エクササイズをしていると気づかないうちにエクササイズ効果が得られていますよ」とスミスさん。そのほか、多くの人たちがやっていないこと、怖くてできないこと、自分ができると想像もしなかったことにチャレンジするから、自分に自信がつくとも。

 初めてのレッスンでは、どのようなことを学ぶのだろう。まず、思い切り体を前にそらした状態で軽くジャンプしてスタート。飛ぶ時にはバナナのように後ろに反った姿勢を保ち、足を前に投げ出した状態で落下し、1セットが終了。次に、膝の裏側でバーをはさみ、手を離した姿勢を保つトリックを。これがうまくできるようになると、向かい側にいるインストラクターにキャッチしてもらい、いきなり2つのトリックがマスターできるという設定だ。

 でも、安全面はどうなのか? はしごを上る時や空中ブランコを漕ぐ時には、必ずセーフティベルトを着用する。そして、四六時中、インストラクターが急激な落下を防ぐためにセーフティベルトにつながったロープを操作してくれるので、安全面は万全といえそうだ。

 「バケーションで訪れたメキシコではじめて空中ブランコを体験し、一気にとりこになりました。さっそく地元のニューヨークでも練習しようと学校を探したのですが、一軒もなかったんです。そこで2001年に自分で設立しました」ときっかけを話すのは、共同経営者のジョナサン・コナントさん。