観光大使就任

12日も各地で地震の“連鎖”が続いた。午前7時26分には長野県北部、同8時8分には千葉県北東部で震度5弱。また、午後2時7分には福島県茨城県で連日となる震度6弱を観測した。この日、気象庁東日本大震災マグニチュード(M)5以上の余震が12日午後3時現在で410回に達したことを明らかにした。M7以上が5回、M6以上は70回。気象庁は「大規模な余震が今後、どこで起きてもおかしくない。内陸で起きると震度7の想定も必要」と改めて注意を呼びかけている。

 大きな余震は、一向に収まる気配を見せない。午後2時7分ごろ、福島県茨城県震度6弱地震が起きた。気象庁によると、震源地は福島県浜通りで、深さは約10キロ。地震の規模はM6・3と推定される。津波は観測されなかったが、福島県いわき市でアパート火災が発生、同県平田村では6000戸が停電した。両県では、11日午後5時16分の地震に続く「震度6弱」。その後も震度4を含む余震が続いた。

 茨城県北茨城市震度6弱)の市立大津小では、3月11日の本震で壁の一部が崩落して立ち入り禁止となっていた体育館が大きく揺れ、傾いた。生徒約200人は、校庭に避難し、一斉に帰宅。高野雅秀教頭は「昨日は横揺れ、今は縦揺れ。子供たちにけががなくてホッとしています」と胸をなで下ろした。市災害対策本部の職員・飯塚浩之さんは「運転していたら道路が波打った。あまりにも余震が多すぎて…」と話した。

 朝には、長野県北部と千葉県北東部でも震度5弱の地震があった。長野はM5・6。千葉の方は東日本大震災の余震とみられ、震源地は千葉県東方沖でM6・4と推定される。

 気象庁によると、12日午後3時現在でM5以上の余震は410回、M7以上が5回、M6以上は70回を記録している。日本全域のM5以上の地震発生数は2008〜10年の年平均で155回。東日本大震災の余震は約1か月で、最近3年の年平均の約2・6倍が観測されたことになる。

 3月20日以降、震度1以上となった1日当たりの余震の回数はおおむね減少傾向で、4月10日は34回にまで落ち着いたが、福島、茨城両県で震度6弱の余震があった11日は91回、12日は午後3時までに90回に達した。7日には宮城県沖でM7・1(最大震度6強)、12日には千葉県沖で余震が発生。終息の気配は見せておらず、震源に近いところでは「最大震度5弱以上、最大で震度6弱〜6強となる余震が発生する可能性が高い」としている。

白鵬観光大使就任の橋渡し役を務めた、滝川市地域振興アドバイザーの出村明弘氏(52)が、この日の会見に出席。「日本は今、大変な時期ですが、この絵本で被災地の子供たちにも元気と笑顔を与えたい。横綱もそれを心から願っています」と話した。

 絵本の文章は森本寿子、絵は平沢香代子が担当。横綱は昨年6月の就任時に、市からプレゼントされた子羊を「皆さんから愛されるようになってほしい」と名前を公募。モンゴル語で愛を意味する「ハイル」に決まった経緯がある。絵本では、滝川市の高原で生まれた子羊・ハイルとミツバチ・ブンの友情の物語。相手を信じ、助け合うことの大切さを伝えている。