新設住宅着工戸数

国土交通省が29日発表した2010年度上期(4〜9月)の新設住宅着工戸数は前年同期比6.2%増の40万7922戸となり上期としては2年ぶりにプラスに転じた。

 調査が始まった1965年度以降をみると、上期としては昨年に続き過去2番目に低い水準となった。

 政府の住宅購入支援策や低金利などが追い風となり、住宅着工は持ち直してきた。しかし、景気低迷や所得不安などを背景に、依然として厳しい状況が続いているのが現状だ。

 上期の分野別では「マンション」が36.6%増の4万2418戸、一戸建ての「持家」が7.4%増の15万9282戸、賃貸住宅の「貸家」が3.7%減の14万6316戸となった。

 一方、9月の着工戸数は17.7%増の7万1998戸と4カ月連続で前年を上回った。マンションが24.8%増の1万524戸と7カ月連続で増加したほか、持家も12.9%増の2万7670戸と11カ月連続で前年実績を上回った。

 国交省では「足下では持ち直しの動きが出ているが、先行きは雇用・所得環境も不透明感から予断を許さない状況が続く」と分析している。